
フローレンス法の
メリット・デメリット
フローレンス法のメリット
1 狭くなった脊柱管を広げることで、間欠性跛行の症状の改善が期待できます
脊柱管狭窄症は、椎間板ヘルニアや肥厚した靭帯などで脊柱管が狭くなり、神経がアップされている状態です。その結果、腰痛や下肢の痛み・しびれが発生して歩きづらくなります。脊柱管狭窄症の特徴的な症状は間欠性跛行です。
フローレンス法でスペーサーを挿入することにより、狭くなった脊柱管が広くなり、神経の圧迫がとれて、間欠性跛行等の症状の改善が期待できます。

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治療前
治療前のMRI画像
脊柱管狭窄症で神経が圧迫されています -
治療後
治療後のMRI画像
圧迫がとれて症状が緩和されています
2 固定術とは違い、フローレンス法後は背中の動きに制限がありません
脊椎固定術では背骨を金属のボルトやロッドで固定するため、術後の背中の動きに制限がかかってしまいます。
一方、フローレンス法で使用するスペーサーは、特殊な形状で開発されているため、背中を曲げる・反る・ひねるといった動きに制限がありません。
脊椎固定術では背骨を金属のボルトやロッドで固定するため、術後の背中の動きに制限がかかってしまいます。

一方、フローレンス法で使用するスペーサーは、特殊な形状で開発されているため、背中を曲げる・反る・ひねるといった動きに制限がありません。

3 入院の必要がなく、日帰り治療が可能です
フローレンス法の治療時間は約30分/箇所で、治療後は2時間程度安静にした後、帰宅できるため日帰りでの治療が可能です。
4 脊柱管狭窄症の外科手術と違い、再発率が極めて低いです
脊柱管狭窄症の外科的手術は再発率が高く、2年以内に8%の症例で再手術、10年以内に23%の症例で再手術が必要となると報告されています。*1
再手術となれば、身体への負担が大きく、術後のQOLも低下します。
フローレンス法は、低侵襲でリスクの少ない治療であるため、治療後の合併症や症状の再発に関する報告がありません。
*1 参照元:James N. Weinstein, et al. Surgical versus Nonsurgical Therapy for Lumbar Spinal Stenosis. The New-England Medical Review and Journal, 358(8), 2008. Steven J Atlas, et al. Long-Term Outcomes of Surgical and Nonsurgical Management of Lumbar Spinal Stenosis: 8 to 10 Year Results from the Maine Lumbar Spine Study. Spine, 30(8), 2005.
5 高齢者でも治療を受けることができます
フローレンス法は局所麻酔+静脈麻酔で行われますので、身体への負担が小さいです。大きな切開をせず、経皮的に行われている治療ですので、傷が1~2㎝程度で回復も早いです。
外科的手術と違って、骨を削らず、靭帯等を損傷しない治療のため、治療後の合併症がなく、高齢の方でも治療を受けられます。
6 スペーサーは挿入直後や挿入から一定期間後に安全に除去できます
治療直後、または治療数日~数ヶ月後にスペーサーの位置がずれてしまった場合は、最初の施術時に使用した器具を用いて、スペーサーの除去や置き換えを行えます。*2
*2 参照元:Stefano Marcia, et al. Percutaneous removal and replacement of a novel percutaneous interspinous device. The Neuroradiology Journal.0(0), 2023.
フローレンス法のデメリット
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1 脊柱管狭窄症の原因によっては治療効果が出にくい場合、もしくは適応外となる場合もあります
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2 重度のすべり症は適応外となります
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3 日本で受けられるフローレンス法は、健康保険適用外ですので、全額自費負担となります