
脊柱管狭窄症の最先端治療 フローレンス法 狭くなった脊柱管を広げる治療
フローレンス法とは ABOUT
フローレンス法は、欧州を中心に世界の様々な国で導入されている先進的な脊柱管狭窄症・軽度なすべり症の治療です。
特殊なインプラントを入れることで脊柱の回旋や屈曲を維持しながら、椎体の安定化を図ります。同時に脊柱管を広げて椎間板の突出を抑え、肥厚した黄色靭帯による圧迫も軽減されるため、狭くなっていた脊柱管が広がり、痛みやしびれなどの症状改善が期待できます。
保存治療で改善せず、脊椎固定術等の全身麻酔で行われる外科的手術を避けたい方にお勧めの治療法です。

フローレンス法(Lobster)の歴史

フローレンス法で使用するLobsterスペーサー
フローレンス法で使用されるLobsterスペーサーは、2015年にイタリアでTechlamed社により開発され、その第2バージョンがDiametros Medical有限会社により設計されました。
Lobsterスペーサーを用いた脊柱管狭窄症の低侵襲治療は、イタリアで2016年から行われています。現在は、ヨーロッパ、アジア、アメリカの国々に導入されています。日本では2024年より導入されており、現在日本でフローレンス法を受けられるのはまだ1施設のみです。
Lobsterスペーサーの諸外国における安全性等にかかわる情報
CEマーキングを取得しています
CEマーキングは、製品がすべての関連する欧州医療機器規則(MDR)の安全性及び性能に関する一般要求事項(GSPR)を満たしていることを医療機器製造業者が主張するものであり、欧州連合内において機器を上市するために必要な法的要求事項です。
欧州医療機器規則(MDR: Medical Device Regulation)に準拠しています
欧州医療機器規則 Regulation (EU) 2017/745 は EU における医療機器に対する要求を定めるものです。
日本においては、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器ですが、「医師等の個人輸入」により適法な輸入許可を得ています。
日本では、未承認医療機器を、医師の責任において使用することができます。
フローレンス法(Lobster)の適応
フローレンス法は腰部脊柱管狭窄症、軽度な変性すべり症、椎間関節障害などに有効な治療法です。
適応となる身体の
現象・症状
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足や臀部に痛みがある
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下肢にしびれやけいれんがある
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鼠径部痛がある
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腰が痛い
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歩きにくい(間欠性跛行がある)
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黄色靭帯が肥厚してしまっている
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椎間関節が肥厚してしまっている
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前屈みになるときは痛みが軽減される
※フローレンス法が適応しているかどうかの判断は、MRI検査や診察などでされています。
フローレンス法の特徴 POINT
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POINT 1
外科的手術(椎弓切除術・脊椎固定術)に代わる新治療
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POINT 2
フローレンス法は1箇所30分程度で終了するため、日帰りでの治療が可能
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POINT 3
世界の様々な国で導入されているリスクの少ない先進的な脊柱管狭窄症と軽度なすべり症の治療法
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POINT 4
身体への負担が小さいため、高齢者でも治療が可能
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POINT 5
間欠性跛行や坐骨神経痛の症状の改善も期待できる
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POINT 6
脊椎固定術後と違って、フローレンス法後の背中の動きに制限がない
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POINT 7
スペーサーは挿入から一定期間後(数日から数ヵ月後)でも安全に除去できる
フローレンス法の治療方法 METHOD
局所麻酔+静脈麻酔下で、X線透視装置を使用しながら、腰の側面を1~2㎝程度切開し、治療する腰椎の棘突起の間にスペーサーを留置します。
棘突起間に専用の器具を挿入することで狭くなった脊柱管を広げます。これにより、神経の圧迫が取り除かれて、痛みやしびれ、間欠性跛行の症状が改善されます。
傷跡も小さく、2~3時間ほど安静にして頂き、治療当日にご帰宅頂けます。
フローレンス法の治療イメージ
背中側X線透視画像
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①腰椎の棘突起間に専用の器具を挿入
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②専用の器具を通してスペーサーを挿入
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③スペーサーの羽根を開放
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④スペーサー設置完了
狭くなっていた脊柱管が広がると、腰や下肢の痛み・しびれなどの症状の緩和が期待されます。
フローレンス法が導入されている国
フローレンス法(Lobster)は欧州を中心に世界の様々な国で導入されている先進的な腰痛と頸部痛の治療です。
2015年以降、イタリアをはじめとして、フランス、スペイン、スイスなどのヨーロッパの国々や、イスラエル、日本を含むアジアの国々、メキシコやチリなどのアメリカの国々で実施されています。
